イギリス年金

1.日本との社会保障協定 平成13年2月( 2001年2月)発効
この社会保障協定により、社会保険料の二重払いの問題が解決されました。
ただし、他の社会保障協定締結国とは異なり、日本の加入期間との通算はできません。
2.年金の種類  基礎年金および付加年金(または国家第二年金、イギリスではadditional state pension または state second pension)2002年に報酬比例年金の代替えとして制定されました。

[ 2016年度よりNew State Pension 制度がスタートしております。]
これまで基礎年金(Basic State Pension)と国家第二年金(State Second Pension) の2階建てであった公的年金制度を1階建てに再編し、企業年金への加入を促進する年金改革法が成立しその施行が開始されました。
受給資格を得る為の条件が大きく変わっておりますので、ご注意ください。
詳細は、本ページ項目⒔をご参照願います。
3.社会保険料率 被用者:9.05%(週給£153~£805の場合、£805以上の週給の場合はプラス1% (2014年4月)
雇用者:11.9%(週給£153以上の場合)
4.社会保険加入期間 生年月日が1945年4月5日以前の方【男性】
基礎年金受給資格は、44年間で満額、最低11年間となっております。11年未満の加入期間の場合でも付加年金(Additional State Pension)のみの受給は可能です。なお、付加年金の制度は1978年から開始されておりますが、それ以前のご勤務(社会保険加入)に対しては Graduated Retirement Benefit(退職手当)が支給される可能性があります。
 
生年月日が1945年4月6日以降、1951年4月5日以前の方【男性】
30年間で満額、最低1年
基礎年金と付加年金の両方の受給資格が発生します。

生年月日が1951年4月6日以降の方【男性】
35年間で満額、最低10年以上の加入で受給資格が発生します。
基礎年金と付加年金が一本化されています。
(10年未満の加入の場合でも、受給の可能性があります。本ページ項目13の New State Pensionへの対応の項目をご覧ください。)

ここでは男性の場合を挙げておりますが、女性の場合は満額年数、最低加入期間が異なる場合がございます。詳しくは私共の方にお問い合わせください。
5.受給年齢 男性65歳、女性62歳(女性についても2018年までに65歳に引き上げ)、
男女とも2018年から2020年にかけて66歳に引き上げ、その後、2034年から2036年で67歳に引き上げ

【ご注意】
男性:生年月日が1951年4月6日以降
女性:生年月日が1953年4月6日以降
以上に該当する方のイギリス年金は新制度New State Pensionが適用されます。詳しくは、下段のご注意の項目を参照願います。
6.繰上げ受給  なし
7.繰り下げ受給  可能です。年齢制限なし

繰り下げ受給の申請をされた場合(受給申請が遅れて65歳以上になってから申請した場合)には、支給金額が確定した時点でそれまでの繰り下げ期間分をそれ以降の受給額に増額して受給を受けるか、あるいは繰下げ期間分を一括して一時金として受け取るかのいずれかの方法を選ぶ選択肢が提示されます。
 8. 遡及期間(時効)について  2005年以降の条件付きで受給年齢の65歳まで遡っての受給が可能です。(男性の場合)
【例】2017年に満77歳の方が初めて受給申請する場合は、65歳時点(2005年)に遡って支給が受けられます。
配偶者年金については、被保険者の受給年齢到達時点までの遡及が可能です。
9.支給金額と支給頻度について 【生年月日が1951年4月5日以前の男性の場合】
【基礎年金】
満期加入で週£122.30(2017年4月改定)
満額加入期間(30年)に対して、何年何か月間加入したかによって比率(%)が適用され計算されます。 
【例】 10年加入の場合は満額加入期間30年間の33%(三分の一)となります。
【付加年金】
英国年金の2階部分で、こちらは報酬比例方式となり英国ご勤務当時の社会保険支払額により決まります。
【配偶者年金】
配偶者の受給年齢後に被保険者の基礎年金額の60%の受給が可能です。
受給申請が配偶者分として別途必要です。

【生年月日が1951年4月6日以降の男性の場合】
New State Pensionが適用となり、これまで基礎年金と付加年金の2階建てが一本化され支給金額も変わっております。配偶者年金は廃止となりました。
満期(35年間)加入で週£159.65(2017年4月)

【支給頻度について】
4週毎か13週毎のいずれかの選択となります。
入金手数料を考えると13週毎がお勧めです。入金手数料を無料にしている銀行もございますので、詳細はお問い合わせください。ただし、中継銀行でのリフティングチャージは発生します。
【支給通貨について】
日本への支給は円貨となり、ポンドでの受給は出来ません。
10.振込先指定銀行について  英国年金の支給は円貨での海外送金となります。振込先指定銀行を一般的な都市銀行とした場合、2500円程度の手数料(被仕向地送金手数料)が発生します。
英国年金は4週毎あるいは13週毎の受給となりますが、4週毎を選んだ場合、年13回の受給となり、3万円以上の入金手数料が発生する事になります。
日本人赴任者の場合、満額受給になる事は少なく、この手数料は無視できない金額となります。
英国年金の受給には、入金手数料が発生しないサービスを実施している銀行を活用する事をお勧めします。

ただし、既にお取引の有る銀行を使用する方が便利とお考えの場合は、支給頻度を4週毎の受給では無く、13週毎の受給にする事をお勧めいたします。
11.日本の年金への影響  イギリスから年金を受給した場合でも日本で受給する年金には影響は有りません。
12.受給申請手続き  英国歳入庁
www.hmrc.gov.uk

イギリスと日本は社会保障協定を締結し発効されていますが、社会保険料二重負担の問題を解決しているだけで、保険料の掛け捨ての問題については解決されておらず、日本の年金加入期間との通算はできません。その為、イギリス年金の受給申請は年金事務所では受理していません。
英国歳入庁より受給申請書類を入手、ご記入の上直接送付していただくことになります。
なお、受給申請時にはイギリスの社会保険番号が求められます。

その後、本国から受給資格についての確認・追加資料の提出指示が有りますので、その指示に従って資格審査を受けることになります。

私共にご依頼いただく場合は、弊所のフォームにしたがってお客様のパーソナルデータをご記入いただき、その情報をベースに、弊所にて海外年金受給申請書類を作成いたします。
全ての書類が準備できた段階で、お客様に内容の確認・ご署名をいただき、その受給申請書類を弊所が代行してイギリス歳入庁に送付いたします。
イギリスの社会保険番号がお分かりにならない方は、その段階からお手続きさせていただきます。
また、本国からの資格審査につきましても、弊所にてお客様との打合せの上で対応させていただきます。
(ご注意:申請代行サービスはお客様からの委任状をいただいた上で実施いたします。)
13. New State Pension への対応  2016年4月6日以降に65歳の受給年齢を迎えられる方には、これまでの State Pensionとは異なる New State Pension制度が適用となっております。
この制度の適用となる方が受給資格を得るためには、最低10年間の社会保険加入期間が必要となります。日本と英国間には社会保障協定が存在しますが、期間通算は出来ない内容となっており、英国単独での10年間の社会保険加入期間が必要となります。
英国でのご勤務が10年に達しない場合は、以下の(1)から(3)手続きを行う事により英国年金の受給権利を構築する事が可能で、その後(4)の受給申請となります。
(1)英国社会保険番号の調査(社会保険番号不明の方のみ)
(2)英国年金記録の調査
   英国年金社会保険加入認定期間の確認と、任意加入の必要年数の確認。
   任意記入金額、支払い期限。
(3)任意加入(Voluntary Contribution)の申請と支払い
以上を行う事により、受給権利の構築が可能となります。
(なお、私共、金融に関する資格は保有しておりませんので、このお支払いに関してのお取り扱いは出来ません。お客様から英国歳入庁へ直接お支払いいただく事となります。)
(4)受給申請(受給年齢の4か月前から受理されます。)

ご注意:
(A) 任意加入(Voluntary Contribution)については、英国での社会保険加入期間が3年間以上ある方に限られます。
(B) New State Pension制度適用の方の場合、受給資格が発生するのは最低10年間の社会保険加入期間が認められたタイミングあるいは、満65歳時点のいずれかの遅い方となります。結果として、満65歳以降に任意加入により10年間の社会保険加入期間を行った場合は、満65歳時点からの受給は出来ず、最低10年間の社会保険加入期間が認められた次の日からの支給となります(私共の実績では、任意加入の送金を行った翌日となります。) 任意加入を行う場合には、満65歳以前に行う事をお勧めします。
(C) 海外年金の社会保険料の追納について、英国での任意加入(Voluntary Contribution)保険料は、社会保険料支払い控除としては認められません。
 日本での確定申告で控除が認められているのはフランス年金保険料のみとなります。(2002年 租税条約改定にて)
(D) 英国との社会保障協定締結国での社会保険加入期間の通算
 日英社会保障協定では社会保険加入期間の通算は認められていませんが、英国と社会保険加入期間の通算が可能な社会保障協定を結んでいるEEA諸国およびアメリカ、カナダ等との間での通算は認められます。
(E) 配偶者年金について
New State Pensionでは、配偶者年金は廃止されています。
14. 社会保険番号・年金記録調査  ご自身の社会保険番号の調査および英国年金記録調査をご希望の方は、お問合わせページからのご連絡をお願いいたします。お客様より委任状をいただいて、英国歳入庁へ調査を行います。
15. 受給申請受付時期  受給申請は受給年齢に達する4か月前からの受付となります。
16. 生存証明  英国歳入庁では、概ね2年間に一度、英国年金受給者の生存証明を行う指示を行っております。ご本人自身およびご家族の変化について申告し、それを公的に認められた機関あるいは組織で認証する事が必要となります。
私共では、社会保険労務士としての資格で認証するサービスを行っておりますので、ご希望の方は、お問い合わせページからご連絡をお願いいたします。
17.現地担当機関  歳入関税庁 HM Reneue & Cutoms
www.hrmc.gov.uk
18.海外年金の所得税について (1)租税条約に基づく免税措置
(2)確定申告時の公的年金への対応
にて対応してください。
 なお、英国での収入が英国年金のみで年間10600ポンド未満の場合は、英国年金受給金額は英国での基礎控除額内となり税率ゼロ%の適用が出来るため英国での源泉徴収税額は有りません。

日本での所得税については、平成26年の税制改正により、平成27年分の確定申告から対応が変わりますのでご注意ください。
平成26年分の確定申告までは、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありませんでしたが、平成27年分よりは、海外年金の収入が有る場合は確定申告が必要と変わっております。
(詳細は、国税庁タックスアンサー1600をご覧ください。本ホームページ「公的年金の課税について」にも記載しております。)
 ご注意

New State Pensionについて
イギリス年金制度は2016年4月6日以降に年金受給年齢に達する加入者への制度変更が行われています。
該当者:
男性:生年月日が1951年4月6日以降
女性:生年月日が1953年4月6日以降

年金最低加入期間: 10年
日本と英国との間の社会保障協定では、社会保険加入期間の通算は出来ません。
ただし、任意加入(Voluntary Contribution)を行うことにより、10年間の加入期間を構築することは可能です。
また、EEA諸国および英国との社会保険加入期間通算が可能な社会保障協定国(例:アメリカ)での社会保険加入期間との通算は可能です。



2016年4月5日以前に年金受給年齢に達する方への制度は、以前の制度が適用され変化は有りません。

詳細につきましては本ページ項目13または、直接、英国歳入庁のホームページで確認をお願いします。
https://www.gov.uk/new-state-pension


社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、社会保険労務士として英国での社会保険番号を調べたり、海外年金受給申請手続きを代行する事が出来ます。是非、お問い合わせください。

お問い合わせ

年金情報の出典
・日本年金機構
・社会保障協定国 各国年金機構

日英社会保障協定の議定書全文については、こちらで