フランス年金

1.日本との社会保障協定 平成19年6月( 2007年6月)発効
日本との社会保障協定により、社会保険料の掛け捨ての問題が解決し、保障協定発効月以前にフランスで社会保険料の支払いが有った人は日本の年金加入期間との通算ができ受給資格が発生する事になりました。。
2.年金の種類 社会保障制度
3.社会保険料率 雇用者:上限付き給付の8.45%および全給与の1.75%、
被用者:上限付き給付の6.8%および全給与の0.25%
4.社会保険加入期間 フランスの年金加入期間は暦年の収入によって付与される「四半期」を単位としています。
1944年から1948年生まれの人の満額の加入期間は160四半期、1949年から1955年生まれの人の満額加入期間は生まれ年により161四半期から166四半期となります。
最低加入期間の設定はありません。1四半期加入すれば受給権が発生します。
5.受給年齢 満額受給年齢と受給開始(繰上げ受給)年齢が生年月日により以下のように設定されています。
 生年月日  受給開始可能年齢
(繰上げ受給)
満額受給年齢 
 1951年6月 60歳  65歳 
 1951年12月 60歳4ケ月  65歳5ケ月 
 1952年1月 60歳9ケ月  65歳10ケ月
 1953年1月 61歳2ケ月 66歳3ケ月 
 1954年1月 61歳7ケ月 66歳8ケ月
 1955年1月 62歳 67歳
 1955年12月 62歳 67歳
 申請は、受給年齢の6ヶ月前からとなります。
6. 支給の時効  受給年齢に達した後に申請した場合、支給の遡及は有りません。申請してから資格審査まで数か月必要ですが、資格審査を満たした場合は申請月からの支給開始となり初回の支給時に精算されます。
7.繰上げ受給とその減額率 満額受給年齢から、四半期繰り上げる毎に1.25%の減額となります。
具体的には、以下の通りの減額となります。
4四半期(1年間)の繰上げ受給の場合: 5.0%の減額
6四半期(1年半)の繰上げ受給の場合: 7.5%の減額
8四半期(2年間)の繰上げ受給の場合: 10.0%の減額
12四半期(3年間)の繰上げ受給の場合: 15.0%の減額
16四半期(4年間)の繰上げ受給の場合: 20.0%の減額
20四半期(5年間)の繰上げ受給の場合: 25.0%の減額
8.支給金額 年金支給額=(基準賃金X給付率X加入期間(四半期))/160~166
基準賃金=過去の加入期間中の賃金の高い25年間の平均賃金
MAX給付率= 50%
MAX支給額=月額 3,311 ユーロ
9.振込先銀行について 一般的な都市銀行や地方銀行で海外からの入金(被仕向外国送金)を受けると2500円から6500円程度の手数料が掛かり、手元に届く金額が大きく減ることになります。海外からの入金手数料については、入金手数料が発生しないサービスを実施している銀行を活用する事をお勧めします。
受給申請の前に、あらかじめ口座を開設し振込み先を指定しましょう。
10.日本の年金への影響  フランスから年金を受給した場合でも日本で受給する年金には影響は有りません。
11.受給申請手続き 受給申請は、受給年齢の6か月前から受付可能です。

お客様ご自身で申請される場合は、申請書類を年金事務所で入手の上、必要な追加書類を添付の上、年金事務所へご提出いただく手続きとなります。

申請書類提出の後、本国から受給資格についてのフランス語での確認・追加資料の提出指示が有りますので、その指示に従って資格審査を受けることになります。

私共にご依頼いただく場合は、弊所のフォームにしたがってお客様のパーソナルデータをご記入いただき、その情報をベースに、弊所にて海外年金受給申請書類を作成いたします。
全ての書類が準備できた段階で、お客様に内容の確認・ご署名をいただき、その受給申請書類を弊所が代行して年金事務所に提出いたします。
また、本国からの資格審査につきましても、弊所にてお客様との打合せの上で対応させていただきます。
(ご注意:申請代行サービスはお客様からの委任状をいただいた上で実施いたします。)

受給確定後は年1回生存証明書の提出が必要となります。
 12. 生存証明 フランス年金局では、年に一度、フランス年金受給者の生存証明を行う指示を行っております。ご本人に報告義務の発生する変化(例:引っ越し、他国からの年金受給開始、離婚、結婚)が有る場会は申告し、同時に公的に認められた機関あるいは組織で生存証明の認証を受ける事が必要となります。

従来は、フランス大使館でその認証業務を行っておりましたが、新型コロナウイルスの影響で現在その業務を中止しております。

お問い合わせは、 infoconsul.tokyo-amba@diplomatie.gouv.fr
このメールアドレスへのご連絡をお願いいたします。
(2020年11月17日更新)
13.現地担当機関 社会問題・保健省 http://www.sante.grouv.fr
社会保障機関中央資金管理事務所 http://www.acoss.fr
全国老齢保険金庫 https://www.lassuranceretraite.fr/cs/Satellite/PUBPrincipale
14.海外年金の所得税について (1)租税条約に基づく免税措置
(2)確定申告時の公的年金への対応
にて対応してください。
 ご注意


項目13.海外年金の所得税について  
平成26年の税制改正により、平成27年分の確定申告から対応が変わりましたのでご注意ください。

詳細は、本ホームページ内の「公的年金の課税について」の項目を参照ください。


社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、社会保険労務士として海外年金受給申請手続きを代行する事が出来ます。是非、お問い合わせください。

お問い合わせ

年金情報の出典
・日本年金機構
・社会保障協定国 各国年金機構

日仏社会保障協定の議定書全文については、こちらで