海外年金の確定申告の方法

今年も確定申告の時期となってまいりました。

海外年金につきましては、以下のような方法で日本の年金と同様に申告をお願いいたします。

 

海外年金の確定申告の方法

以上の表示で ④の項目に海外年金受給額をインプットしてください。

海外年金の場合は、源泉徴収票は有りませんので、銀行明細を添付し、「海外年金」と注釈をつけていただければ結構です。

公的年金等に係る確定申告不要制度により「平成23年分以後は、その年において公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありません。」という項目に従って申告をされておられない方が多くいらっしゃるようですが、平成27年分以降については海外年金につきましては、この確定申告不要制度は使用できなくなっておりますので、ご注意ください。

海外年金を受けておられる方は確定申告をお願いします。

 平成27年(2015年)分の確定申告から海外年金受給に関する対応が、平成26年の税制改正により変わり、確定申告に含める必要がありますご注意ください。

 平成26年(2014年)分の確定申告までは、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありませんでしたが、平成27年分よりは、海外年金の収入が有る場合は確定申告が必要となっております。

 これまで、海外年金は外国からの収入だから、少額だから等の理由で申告されておられない方が多いようですが、それは誤りです。確実に申告いただきますようにお願いいたします。


(詳細は、国税庁タックスアンサーNo.1600をご覧ください。本ホームページ「公的年金の課税について」にも記載しております。)

また、海外年金が海外で源泉徴収されている場合は、外国税額控除についてもご検討ください。

(詳細は、国税庁タックスアンサーNo.1240をご覧ください。本ホームページ「外国税額控除について」にも記載しております。)

世界的課題の展望 (Global Agenda Outlook 2015 by World Business Forum)

 World Business Forumが毎年発表してるGlobal Agenda Outlookの2015年版が11月7日に発表されました。日本では、衆議院の解散が決まり、14日の投票日に向けて各党の動きが活発になっていますが、私としては、日本社会の動向あるいは課題が世界の動向および課題とどの様に関連しているのかを見ておきたいと思っており、今回のWorld Business Forumの発表を共有したいと思います。以下、WBFで発表されている日本語版のまとめです。

 

 2014年11月7日 スイス、ジュネーブ-本日発行されたグローバル・アジェンダ・アウトルックは、一層深刻化しつつある所得格差および失業の増加が2015年のトレンドのトップ10位中の首位に位置するとしています。今年の調査では、これらの積年の経済問題がさらに政治および環境面に拡大する懸念を含んでいます。

 これらのトレンドは、世界経済フォーラムのグローバル・アジェンダ・カウンシル・ネットワークおよびフォーラム内の他のコミュニティに属する約1,800名もの専門家を対象として、今後12~18ケ月間にリーダーが専心せざるを得ないと信じる事項について実施した調査に基づくものです。

2015年のトレンドのトップ10位は、以下になります:

1.所得格差の深刻化  Deepening income inequality

2.失業の増大の継続  Persistent jobless growth

3.リーダーシップの欠如 Lack of leadership

4.戦略地政学的な競争の激化 Rising geostrategic competition

5.議会制民主主義の弱体化 Weakening of representative democracy

6.開発途上国における汚染の拡大 Rising pollution in the developing world

7.過酷な異常気象の発生数の増加 Increasing occurrence of severe weather events

8.ナショナリズムの先鋭化 Intensifying nationalism

9.水問題の拡大 Increasing water stress

10.経済分野における健康重要性の増大 Growing importance of health in the economy

 

 このリストのトップに格差および失業が目立っているのは、賃金の低迷が、成長および雇用機会を妨げる一因となり、格差が根強く残るという悪循環を生み出しており、これらの問題がこれまで以上に厳しいものになると見なされていることを示すものです。

 しかしながら、懸念されることは経済問題のみではありません。2010年に発刊されて以来アウトルックに登場していなかった二つのトレンドは、戦略地政学的な競争(第4位)およびナショナリズムの先鋭化(第8位)です。このことは、国際政治の断片化の増大および人々の間におけるグローバル化に対する反発を示唆するものと言えます。

 アウトルックの調査における回答者の目から見たこれら経済的および政治的な動向の一層の深刻化は、2015年のトレンドの中でリーダーシップの欠如がより目立つ位置に上がっていることで説明がつきます。これは昨年の第7位から2015年の第3位に上昇しています。

 しかし、リーダーたちが直面する問題は、経済および政治のみに限られるものではなく、環境に係るものも含まれます。専門家は、開発途上国における汚染の拡大(第6位)、過酷な異常気象の発生数の増加(第7位)および水問題に警告を促しています。これら全てがグローバルに社会、経済および政治を一層不安定化させる可能性を有しています。

 トップ10の最後を締めるトレンドは、好機であるとともに、難しい課題でもあります。経済分野において健康の重要性が高まっていることは、健康な人々と健康な経済との間の象徴的な繋がりを示唆するものです。同時に、多くの保健制度が人口動態、非伝染性疾病の増加並びに流行病その他の伝染性疾病の脅威の拡大に順応するために直面する困難をも浮き彫りにするものです。しかしながら、テクノロジーがより優れた、より費用対効果の高い医療を提供する可能性を切り開き、その結果として持続可能な経済成長およびより高度な繁栄に導くことができるようになれば、それはリーダーたちには絶好の機会であるとも言えます。

 「 グローバルなリーダーシップの危機は、その他全ての問題に影響する動向のひとつです。この場合に危険なことは、諸国およびリーダーたちが革新および協力を通じて共通の課題に取り組む代わりに、孤立主義、ナショナリズムの美辞麗句および地政学的な権力闘争という古めかしい理論的枠組によって解決策を見出そうとすることです。」

 と、世界経済フォーラムのグローバル・ナレッジ・ネットワークス担当責任者兼シニア・ディレクターである MartinaLarkin氏は述べています。

「 共通する課題に対する新たな解決策を見出す必要性がこれほど明確であったことは、過去に例がありません-もし、私たちがより効果的に自らを組織化することができれば、という場合においてのみではありますが。現在の課題は、グローバルな規模であり、自然と強く関連し、かつ喫緊の対応を要するものであり、全てのステークホルダーがより理解を高

め、より強く協力することによってのみ対処できます」と世界経済フォーラムのマネージングボード・メンバー兼マネージング・ディレクターである Espen Barth Eide氏は述べています。

レポートの全文については、以下のURLでご覧いただけます。

http://wef.ch/outlook15

平成24年度 国民医療費の現状

 10月8日に平成24年度国民医療費の現状についての発表が有りました。

 平成24年度の国民医療費は39兆2,117億円、前年度の38兆5,850億円に比べ6,267億円、1.6%の増加。人口一人当たりの国民医療費は30万7,500円、前年度の30万1,900円に比べ1.9%、額にして一人当たり5600円増加しています。

国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.30%(前年度8.15%)、国民所得(NI)に対する比率は11.17%(同11.05%)となっています。

 

国民医療費

 

 上の図を見てもお分かりの通り、非常な勢いで伸びています。その中でも、一番の注目点は年齢別の医療費だと思います。

 年齢階級別国民医療費を性別にみると、0~14歳の男は1兆3,657億円(構成割合7.2%)、女は1兆1,148億円(同5.5%)、15~44歳の男は2兆3,458億円(同12.4%)、女は2兆8,609億円(同14.0%)、45~64歳の男は5兆422億円(同26.8%)、女は4兆3,962億円(同21.6%)、65歳以上の男は10兆930億円(同53.6%)、女は11兆9,930億円(同58.9%)となっています。

 国民全員の医療費を合計しても金額が多すぎて感覚が掴みにくいと思いますが、人口一人当たり国民医療費をみると、65歳未満の男は17万9,200円、女は17万4,900円、65歳以上の男は76万6,000円、女は68万800円となっています。

  9月29日のブログにも書きましたが、「健康寿命」と「平均寿命」の差が大きな社会問題であり、如何に寿命をまっとうするまで健康でいることが重要かと言うことを改めて感じます。65歳未満の男性は年間平均18万円弱の医療費で済んでいるのに対して、65歳以上の男性は77万円近い費用を毎年平均してかけていると言う事で、これが個人の心配でもあり、国の社会保障財政としても大きな心配でもあります。

 私たち一人ひとりが自覚を持ち、生活習慣を見直し、健康で医者や薬のお世話にならないで済む楽しい元気な生活を送りたいものです。

 

 社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、海外赴任経験者に対して海外年金に関する情報提供と申請代行サービスを行っております。これまでに海外赴任された方には海外年金受給資格の可能性があります。是非、赴任国、赴任時期によりご自身の受給資格についてご確認されますことをお勧めします。受給資格がありそう、ただ手続きが難しそうと思われる方には私共がお手伝いいたします。

消費税10%の決断に向けて

 消費税10%の決断が年末までに行われる事になっており次の大きな政治課題になります。

 その判断材料となるのが、我が国の経済情勢についてどう見るかとなり、第15回経済諮問会議が9月16日開催され、有識者から経済情勢に関する報告が有りました。

 内閣府のホームページで資料を読むことが出来ますが、それを報告をまとめると、 経済の現状については、駆け込み需要の反動減は大きかったものの、均してみれば増加しているとの認識です。 今後の経済情勢を見る視点としては①消費の安定的増加、雇用者数、賃金の伸びと消費者マインド ②企業収益の動向、民間設備投資の強さ ③輸出入の動向、④物価動向 ⑤マーケット(株価、為替、金利等)の動向に注視すべきと報告しています。

 今後の成長については民需寄与の拡大が重要とし、「民需主導」を実現するために(1)利益増加と賃金上昇の好循環へ (2)稼ぐ力を強化すべき (3)3つの供給制約の克服を挙げ 具体的に3つの供給制約は ①労働力 ②投資資金 ③エネルギー価格を挙げています。

 労働力については、今安倍首相がニューヨークの国連で演説した女性の労働力率(15歳から64歳人口)の増加を挙げ、さらに働きたい高齢者層についても触れています。まさに我々に直結した課題です。

 平成25年にすでに消費税値上げは消費税法として成立しており、その収入の使途は以下のような文章で明確化されております。         「国分の消費税収入については、毎年度、制度として確立された年金、医療および介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費(社会保障4経費)に充てるものとされました。」(注)地方消費税収入(引上げ分)および消費税収入に係わる地方交付税分については、社会保障4経費を含む社会保障施策に要する経費に充てるものとされています。

 つまり既に使い道が決まっており、消費税を上げることが出来ないと予定している社会保障政策に不都合が出てくることになります。一方では消費者感覚として野菜や電力・ガソリンの高騰で家計的には厳しくなっており、これ以上消費税が上がるのは厳しい所です。 非常に難しい判断であり注目したいと思います。

 

 社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、海外赴任経験者に対して海外年金に関する情報提供と申請代行サービスを行っております。これまでに海外赴任された方には海外年金受給資格の可能性があります。是非、赴任国、赴任時期によりご自身の受給資格についてご確認されますことをお勧めします。受給資格がありそう、ただ手続きが難しそうと思われる方には私共がお手伝いいたします。

平成27年度 主な税制改正要望の概要 (年金に関して)

 平成27年度予算についての各省庁からの概算要求が出て、初めて100兆円の大台を超える予算となるかとの議論が開始されますが、それに関連して各省から税制改正の要望も出てきており、厚生労働省としての要望の概要の発表がありました。

 ここでは、私共の関心が高い年金の関する内容を取り上げたいと思います。

 以下の通り、企業年金制度についての税制措置について要望が出されています。

 企業年金制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置(所得税、法人税、個人住民税、法人住民税、事業税) 要望内容 確定拠出年金制度をはじめとする企業年金制度等については、施行後約10年を経て見直しの時期になるとともに、「「日本再興戦略」改訂2014」においても国民の自助努力促進の観点から制度の見直しを行うこととされていることから、現在、社会保障審議会企業年金部会において制度のあり方の検討を行っており、その結果を踏まえて税制上の所要の措置を講ずる。

現状(要望の背景)

○ 国民の老後所得については、公的年金と私的年金を組み合わせた形での制度的保障が国際的な流れにある中で、我が国においても企業年金等の役割は高まる傾向にあり、中小企業や一般企業が取り組みやすい制度改善といった、企業が企業年金を実施・継続するための見直しが求められている。

○ また、若年層や女性を中心に、ライフコースが多様化し、働き方の複線化・多様化が顕著になる中、個々人のライフコースに合わせた老後の生活設計を支える仕組みが必要。 加えて、「貯蓄から投資へ」という流れも踏まえて、確定拠出年金制度等の見直しを検討する必要がある。

○ このため、平成26年6月から、「社会保障審議会企業年金部会」において、企業年金制度等のあり方について議論を開始したところであり、先般の部会で以下の通り検討課題を整理したところ。

Ⅰ 企業年金等の普及・拡大 ①一般企業向けの取組 ②中小企業向けの取組

Ⅱ ニーズの多様化への対応 ②    柔軟で弾力的な制度設計 ②ライフコースの多様化への対応

Ⅲ ガバナンスの確保

Ⅳ その他 ①    現行制度の改善 ②    公的年金制度や税制等との関係 ○本年秋以降、上記検討課題に沿って同部会において具体的な検討を行う予定。

  私のブログで7月31日に企業年金の事を取り上げましたが、定年後に十分な年金を受け取り豊かな老後を過ごせるようにするには公的年金に上乗せする企業年金が欠かせない制度であり、特に受給額の点からも現役世代にとって特に重要な課題です。ただし、企業年金の普及は会社員全体の40%と普及が進んでいるとは言えず、企業がリスクを負担するのか?社員がリスクを負担するのか?課題があります。今年検討している新制度はその中間のハイブリッド型の様でそれがこの税制改正に関係してきているのだと思います。