ブラジル年金

1.日本との社会保障協定 平成24年3月(2012年3月)
この社会保障協定により社会保険料の掛け捨ての問題が解決され結果として、発効月以前にブラジルで社会保険料の支払いが有った人は日本の年金加入期間との通算が出来るようになりました。
2.年金の種類 社会保険制度(Social Insurance system)
3.社会保険料率 被用者:8%
4.社会保険加入期間 男性:35年間以上、
女性:30年間以上
5.受給年齢 男性:65歳
女性:60歳
6.振込先銀行について  ブラジル年金の支給は海外送金となり円貨で受給する事になりますが、振込先指定銀行を一般的な都市銀行とした場合、毎回2500円程度の被仕向送金手数料が掛かります。
日本人赴任者の場合、満額受給になる事は少なく、この手数料は無視できない金額となります。数年前までは、ブラジル銀行は被仕向送金手数料を無料としておりましたが、現在は有料となっております。
ブラジル年金の受給には、被仕向送金手数料が発生しないサービスを実施している銀行を活用する事をお勧めします。
7.日本の年金への影響  ブラジルから年金を受給した場合でも日本で受給する年金には影響は有りません。
8.受給申請手続き お客様ご自身で申請される場合は、申請書類を年金事務所で入手の上、必要な追加書類を添付の上、年金事務所へご提出いただく手続きとなります。

申請書類提出の後、本国から受給資格についてのポルトガル語での確認・追加資料の提出指示が有りますので、その指示に従って資格審査を受けることになります。

私共にご依頼いただく場合は、弊所のフォームにしたがってお客様のパーソナルデータをご記入いただき、その情報をベースに、弊所にて海外年金受給申請書類を作成いたします。
全ての書類が準備できた段階で、お客様に内容の確認・ご署名をいただき、その受給申請書類を弊所が代行して年金事務所に提出いたします。
また、本国からの資格審査につきましても、弊所にてお客様との打合せの上で対応させていただきます。
(ご注意:申請代行サービスはお客様からの委任状をいただいた上で実施いたします。)
9.生存証明  ブラジル年金保険局では、年金受給者が存命中である事をを確認するために、年一回生存証明書を提出することを求めています。

東京五反田のブラジル総領事館での手続きは、以下の通りとなります。
① ブラジル総領事館の受付で受付表(Senha)をもらう
② 生存証明書=Atestado de Vida=の申請書に記入する。
  必要書類は、パスポート、Identidade、CPF(CIC)のコピーおよび現住所
  確認のため運転免許証
③ 総領事館内待合室のチケット販売機で手数料チケットを購入
  (2020年3月現在、650円)
④ その領収書を再度、総領事館の窓口へ提出する
⑤ 窓口にて認証された生存証明書オリジナルを受け取る
⑥ 自分でINSSへ送付する(EMSが良い)。送付先は以下の通り。
      APSAISP: Agencia da Previdencia Social
      Atendimento Acordos Internacionais Sao Paulo
      Rua Santa Cruz, 747, 1ºsubsolo,
      Vila Mariana, Sao Paulo, SP, BRASIL
      CEP:04121-000

また、名古屋領事館の場合、東京の総領事館と手続き方法が異なっているとお客様からの情報を得ております。
① 在名古屋ブラジル総領事館 HPへアクセス
② 2020年8月3日より、オンライン予約システム;"e-consular"が導入され。ネットからの完全予約制が導入されています。
③ HP上の生存証明書をクリック
④ パソコン、スマートフォン、タブレット等の端末機器からご利用いただけますとの記載がありますが、ブラウザはGoogle Chrome, MicrosoftEdge, Safari, Mozilla Firefox等をご利用ください。インターネットエクスプローラーのプラウザでは申請フォームにアクセスできません。
⑤【来館により申請方式】 を選択する。
⑥ e-cosular をクリックする。
⑦ e-cosular(電子領事)画面に切り替わる
⑧ A)E-mail(電子メール;自分が使っているメールアドレス)と B)Senha(パスワード:領事館から受け取るパスワード) の欄が出てくる。
⑨ その下に、「・パスワードを忘れた」 「パスワードを持っていない」項目が出ている。最初は、パスワードを持っていないので、領事館からパスワードをもらう為、 B)をクリックする。
⑩ E-mail 入力画面が出てくるので、自分が使っているメールアドレスを入力する。
⑪ 数分後、メールが届きそこに、 パスワード[ senha ***** ]が記載されている。
⑫ 生存証明書の申請システムに戻って ・E-mail と ・Senha を入力する。
⑬ 生存証明書の申請ページが出てくるので、上から順番に質問に沿って記入する
⑭ 質問&記入内容は、従来の申請事前用紙の内容とほぼ同じ。
  ・氏名 ・婚姻の状態 ・生年月日 ・出生地 ・職業 
  ・「パスポート番号」と発給日と有効期限日
  ・CPF(納税者番号) ・「RNE」(外人登録番号:イデンチダーデ)
  ・現住所 ・「運転免許証
  ・「自分の現在の写真
  (操作として赤字は、画像の挿入が必要となります
⑮ 書式に沿って入力し送信すると、領事館からメール;予約日と予約時間案が数種類表示 送られてくるので、都合の良い日を選択し、返信する。(日にちと時間は領事館が指定)
⑯ その後、領事館から、予約受付のメールが送信されます。

お客様からは、申請の記入用紙では、途中に「画像」欄が有って、添付が必要となります。iPadを使用し手続きを行い、赤字箇所をクリックすると、iPadで撮った(写した)写真が直接、「画像」項目に入力されるので、iPadでの操作が便利とのコメントをいただいております。
また、撮影時は、レンズを逆向きにして、ドキュメント類は手持ちで撮影がお勧めとの事です。

以上の方法で予約を行った後、名古屋領事館で手続きを行う事となります。
① 領事館訪問の前にブラジル銀行で手数料を支払う。
  ・領事館:650円+銀行手数料:500円=1,500円を支払い、領収書をもらう。
  ・領収書は、赤色と黄色の2枚つづりで、黄色は領事館に渡す。
② 領事館を訪問
  ・EVホールと待合室の間に施錠されたドアが有る。
  ・予約時間にドアフォンを押し、来館を伝える。受付担当者が内側からドアが開けてくれた。
  ・チェックインで、手続き。予約の確認。ドキュメント、領収書のチェックを受け。待合で5分程待つ。
③ 7番の窓口へと案内放送受ける。
  ・着席後、ドキュメントの提示の指示を受ける
  ・領収書 ・パスポート ・イデンチダーデ ・納税証明書 ・運転免許証
  ・「生存証明書」原案文のプリントを見せられ、チェックをするように言われる。
  ・e-consular で入力したデーターが、インプットされた用紙である。
  ・間違いありませんと宣言する。
④  受け取り
  ・10分程待ってから、呼び出しが有り、「生存証明書」を受け取る。
⑤ 自分でINSSへ送付する(EMSが良い)。送付先は以下の通り。
      APSAISP: Agencia da Previdencia Social
      Atendimento Acordos Internacionais Sao Paulo
      Rua Santa Cruz, 747, 1ºsubsolo,
      Vila Mariana, Sao Paulo, SP, BRASIL
      CEP:04121-000
以上が名古屋領事館での手続きとなります。
(梅木注:情報提供いただきまして有難うございます。)

法律改正により年一度の生存証明の提出(毎年11月18日期限)が義務付けられ、この日から更に6か月提出が遅れると年金受給が打ち切られます。
10.現地担当機関 社会保障省・国家社会保障院(INSS)
11.海外年金の所得税について (1)租税条約に基づく免税措置
(2)確定申告時の公的年金への対応
にて対応してください。
 ご注意

平成26年の税制改正により、平成27年分の確定申告から対応が変わりましたのでご注意ください。
平成26年分の確定申告までは、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありませんでしたが、平成27年分よりは、海外年金の収入が有る場合は確定申告が必要と変わっております。
(詳細は、国税庁タックスアンサー1600をご覧ください。本ホームページ「公的年金の課税について」にも記載しております。)


社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、社会保険労務士として海外年金受給申請手続きを代行する事が出来ます。是非、お問い合わせください。

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年金情報の出典
・日本年金機構
・社会保障協定国 各国年金機構