短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大

 厚生労働省 第24回社会保障審議会年金部会において 「短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大」についての検討がされています。

 平成28年10月施行の枠組みとして

○ 被用者でありながら被用者保険の恩恵を受けられない非正規労働者に被用者保険を適用し、セーフティネットを強化することで、社会保険における「格差」を是正する。

○ 社会保険制度における、働かない方が有利になるような仕組みを除去することで、特に女性の就業意欲を促進して、今後の人口減少社会に備える。

○ 社会保障・税一体改革の中で、3党協議による修正を経て法律(公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(年金機能強化法))が成立した。

 としており、現行週労働時間30時間以上に適用された被用者保険について①週20時間以上②月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)③勤務期間1年以上見込み④学生は適用除外⑤従業員 501人以上の企業の条件に適用される様変更することを検討しており3年以内に検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講じる。 としています。

 安倍首相の掲げる3本の矢の3本目の「成長戦略」の中の女性が輝く日本をつくるための政策として掲げている「待機児童の解消」「職場復帰・再就職の支援」「女性役員・管理職の増加」に関連してくるものであり、同時に社会保険制度の根幹である現役社員総数の確保につながるものとなります。

 

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国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しについて

 9月29日 厚生労働省の社会保障審議会年金数理部会において、平成26年財政検証結果についての報告が有りました。

 この報告は、国民年金法により政府は少なくとも5年ごとに、国民年金・厚生年金の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(「財政の現況及び見通し」)を作成しなければならないと定められており、その法律にしたがって公表されるものとなっています。

 給付のベースとなっているのは平成16年度に策定したフレームワークで、以下の4項目を実施した上での見通しです。

○ 上限を固定した上での保険料の引上げ(最終保険料(率)は国民年金16,900円(平成16年度価格)、厚生年金18.3%)

○ 負担の範囲内で給付水準を自動調整する仕組み(マクロ経済スライド)の導入

○ 積立金の活用(おおむね100年間で財政均衡を図る方式とし、財政均衡期間の終了時に給付費1年分程度の積立金を保有することとし、積立金を活用して後世代の給付に充てる)

○ 基礎年金国庫負担の2分の1への引上げ 財政検証は、今後も少なくとも5年ごとに、 ○ 財政見通しの作成 ○ マクロ経済スライドの開始・終了年度の見通しの作成 を行い、年金財政の健全性を検証するとしています。

また、見通しを検証する前提として以下の条件設定を行っています。

○ 社会保障と税の一体改革により成立した法律による公的年金制度の改正を反映。

・基礎年金国庫負担2分の1の恒久化

・年金額の特例水準の解消 ・被用者年金の一元化 (厚生年金には旧共済を含む。)

・短時間労働者への厚生年金適用拡大(25万人ベース)

○合計特殊出生率及び死亡率について中位、高位、低位の3通りをそれぞれ設定した将来推計人口(少子高齢化の状況)の前提

○労働力率の前提

○経済前提

○その他の制度の状況等に関する前提 (有遺族率、障害年金発生率、納付率 等)   この中で、まず条件設定の為の前提となるのが、経済前提です。

ケースA(経済成長率 1.4%、物価上昇率 2.0%、賃金上昇率 2.3%)

ケースB(経済成長率 1.1%、物価上昇率 1.8%、賃金上昇率 2.1%)

ケースC(経済成長率 0.9%、物価上昇率 1.6%、賃金上昇率 1.8%)

ケースD(経済成長率 0.6%、物価上昇率 1.4%、賃金上昇率 1.6%)

ケースE(経済成長率 0.4%、物価上昇率 1.2%、賃金上昇率 1.3%)

ケースF(経済成長率 0.1%、物価上昇率 1.2%、賃金上昇率 1.3%)

ケースG(経済成長率 ▲0.2%、物価上昇率 0.9%、賃金上昇率 1.0%)

ケースH(経済成長率 ▲0.4%、物価上昇率 0.6%、賃金上昇率 0.7%))

 以上の8つのケースを設定し、それに加えて出生率および平均寿命の変化となる死亡率でそれぞれ上位、中位、下位の場合があり得ますが、財政検証では出生率と死亡率両方が中位として以下の給付水準調整後の所得代替率として以下の率が検証結果として算出されています。

 参考までに出生率中位とは合計特殊出生率が2060年に1.35、死亡率の中位とは平均寿命が2060年に男性84.19歳、女性90.93歳として設定しています。

ケースA、中位

○ マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成56年度』、『厚生年金で平成29年度』で終了し、それ以後、『所得代替率50.9%』が維持されます。

ケースB, 中位

○ マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成55年度』、『厚生年金で平成29年度』で終了し、それ以後、『所得代替率50.9%』が維持されます。

ケースC, 中位

○ マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成55年度』、『厚生年金で平成30年度』で終了し、それ以後、『所得代替率51.0%』が維持されます。

ケースD, 中位

○ マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成55年度』、『厚生年金で平成31年度』で終了し、それ以後、『所得代替率50.8%』が維持されます。

ケースE, 中位

○ マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成55年度』、『厚生年金で平成32年度』で終了し、それ以後、『所得代替率50.6%』が維持されます。

ケースF、中位

○ マクロ経済スライドによる調整で平成52年度に所得代替率50%に到達。仮に、その後も機械的にマクロ経済スライドの適用を続けて財政を均衡させた場合、マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成62年度』、『厚生年金で平成39年度』で終了し、『所得代替率45.7%』になります。

ケースG, 中位

○ マクロ経済スライドによる調整で平成50年度に所得代替率50%に到達。仮に、その後も機械的にマクロ経済スライドの適用を続けて財政を均衡させた場合、マクロ経済スライドによる調整は『基礎年金で平成70年度』、『厚生年金で平成43年度』で終了し、『所得代替率42.0%』になります。

ケースH、 中位

○ マクロ経済スライドによる調整を機械的に続けたとしても、国民年金は2055年度に積立金がなくなり、完全な賦課方式に移行します。その後、保険料と国庫負担で賄うことのできる給付水準は、所得代替率35%~37%程度となります。

 以上が検証結果となりますが、ポイントは日本の成長率がどうなるか?と言うことで大きく所得代替率が変わってくると言う事、および今後ケースAで成長が出来たとしても50%程度の年金支給額となり、年金だけでは生活は難しく、それ以外に個人で不足分を補う工夫が求められることになります。

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老後の生活資金

 老後の生活費はいくらかかるのでしょうか? 総務省「家計調査年報 平成24年家計の概況」では夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入は214,863円で。前年に比べ実質2.3%の減少、この結果、可処分所得は185,060円で、実質2.2%の減少となりました。一方、消費支出は242,585円で実質0.6%の増加となり、57,592円が不足分となります。 高齢夫婦無職世帯の家計収支2013

 年金相談センターに行くと、各ブースで年金相談をされている方がいらっしゃいますが、そのブースから「年金だけでは足りませんよ。」と言う声が漏れてくることが有ります。

 サラリーマンとして、毎月確実に給与が貰えているときにはさほど気にならない出費が大きく効いてくるのも定年後です。 じっくり計画しておきたいものです。

 

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「目標」と「目的」の違い

 皆様、日常的に「目標」と「目的」の違いを意識されていますか?

 辞書によると「目標」とは 1.そこに行きつくように、またそこから外れないように目印とするもの。射撃・攻撃などの対象。まと。 「目的」とは 1.実現しようと目指す事柄。行動のねらい。めあてと有りました。

 それぞれを説明されると何となく分かったような気持ちになりますが、その違いや差はよく分かるとは言えないような気がします。ただ、実はその違いが大事でその二つを意識して使い分けると日常の行動にメリハリが付けられるような気がします。

 例えば、オリンピックの短距離陸上競技選手であれば、「目標」は100メートルを10秒を切って走れるようになる事で、その「目的」はオリンピックでメダルを取る事となります。(現実にはボルト選手が居るので10秒を来るぐらいではメダルは取れませんが) あるいは、「目標」は体重を5キロ落とす事とし、その「目的」は血圧を含めて健康診断で引っかかっている項目を改善し健康な身体を取り戻し、快適な生活をする事となります。

 私どもが携わっている「年金」や「海外年金」についても、それを「目的」にしてはいけないような気がします。海外年金の正しい知識を把握し、受給資格に基づいた正しい受給申請を行い確実に受給する事を「目標」とし、その結果得られた生活資金により、老後の生活を豊かにする「目的」を達成すると言った様に認識する事が正しいのではないかと思います。

 この様に「目標」と「目的」を使い分けて意識する事により、何のために行動しているのかが明確に意識できると、その行動が楽しくなり飽きることが無くなるような気がします。

 

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健康寿命と平均寿命について

 日経新聞に「健康寿命、平均寿命に比較して延びず」と言うコラムが有りました。 私としては、非常に気になる話題です。

 最近の報道で男性の平均寿命が80歳(厳密には79.55歳)になったと報道され、男性もいよいよ80歳以上生きる人が半分以上いるのかと思われた方は多いと思いますが、実は重要なのはいくつまで生きているのでは無く、いくつまで元気でいるのかと言うことで健康寿命の方が重要でしょう。

 その健康寿命が男性の場合70.42歳の様で、平均しての話では有りますが(実は世の中に平均値の通りになる人は少ないのですが)男性の場合、70歳で残念ながら不健康になってしまい、80歳まで生きてしまうと言う事になります。 これは大問題です。不健康であれば、病院にかかったり、薬を飲んだりしなければならず、健康であれば必要の無い費用が掛かります。この事が益々国の社会保障財政を悪化させることにつながります。

 国民全員が規則正しい生活をし、ラジオ体操等の適度な運動をし、暴飲暴食を避け、楽しく元気な生活をしたいものです。そしてピンコロで人生を全うしたいものです。

 社会保険労務士事務所として、年金の事に携わっていますが、年金はあくまでも楽しく健康な老後を過ごすための資金の一つであり、安心して生きてゆくための手段です。私たちが最終的に目的とするのは、安心して老後を元気で楽しく過ごす事です。 これから冬に向かい、食べ物のおいしい季節になりついつい食べてしまい太りがちです。十分に注意して健康を維持したいものです。

 

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年金制度改革のポイント (4つの残課題)

平成16年の年金改革により定めら事項に関しての改定がなされておりますが、年金のさらなる長期的な持続可能性を強固にし、セーフティネット機能を強化する改革に向けて国民会議報告書で取り上げられた残課題があります。この点について、厚生労働省年金局の方から話を聞く機会を得ましたので、そのお話について共有したいと思います。 1.マクロ経済スライドの見直し

  • デフレ経済からの脱却を果たした後においても、実際の物価や賃金の変動度合いによっては、マクロ経済スライドによる調整が十分に機能しない事が短期的に生じる。他方で、早期に年金水準の調整を進めた方が、将来の受給者の給付水準は相対的に高く維持。
  • 仮に、将来再びデフレの状況が生じたとしても、年金水準の調整を計画的に進める観点から、マクロ経済スライドの在り方についての検討を行う事が必要。
  • 基礎年金の調整機関が長期化し水準が低下する懸念に対し、基礎年金と報酬比例部分のバランスに関しての検討や、公的年金の給付水準の調整を補う私的年金での対応への支援も合わせた検討が求められる。

2.短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大

  • 被用者保険の適用拡大を進めてゆくには、制度体系の選択の如何にかかわらず必要。適用拡大の努力を重ねることは三党の協議の中でも共有されており、適用拡大の検討を引き続き継続してゆくことが重要。

3.高齢期の就労と年金受給の在り方

  • 2009年の財政検証で年金制度の持続可能性が確認。また、2025年までかけて厚生年金の支給開始年齢を引き上げている途上。直ちに具体的な見直しを行う環境にはなく、中期的な課題。
  • この際には、雇用との接続や他の社会保障制度との整合性など、幅広い観点からの検討が必要となることから、検討作業については速やかに開始しておく必要。
  • 高齢化の進行や平均寿命の伸長に伴って、就労時間を伸ばし、より長く保険料を拠出してもらうことを通じて年金水準の確保を図る改革が、多くの先進諸国で実施。日本の将来を展望しても、65歳平均余命は更に4年程度伸長し、高齢者の労働力率の上昇も必要。
  • 2004年改革によって、将来の保険料率を固定し、固定された保険料率による資金投入額に給付総額が規定されているため、支給開始年齢を変えても。長期的な年金給付総額は変わらない。
  • したがって、今後、支給開始年齢の問題は、年金財政の観点と言うよりは、一人ひとりの人生や社会全体の就労と非就労(引退)のバランスの問題として検討されるべき。生涯現役社会の実現を展望しつつ、高齢者の働き方と年金受給の組み合わせについて、他の先進諸国で取り組まれている改革のねらいや具体的な内容も考慮して議論を進めてゆくことが必要。

4.高所得者の年金給付の見直し

  • 世代内の再分配機能を強化する検討については、年金制度だけではなく、税制での対応、各種社会保障制度における保険料負担、自己負担や標準報酬上限の在り方など、様々な方法を検討すべき。また、公的年金等控除を始めとした年金課税の在り方について、見直しを行ってゆくべき。

 以上4点についてが残課題と位置づけられております。 それぞれが我々および次の世代の生活に直結した内容になっており、この検討方向により支給される年金額に多きな変化が出てくることになり、所謂、第一の人生あるいは第二の人生の後の生活の仕方に大きく影響してくる内容だと認識しており、まさに自分の問題です。 年金は現役世代が納める保険料収入+積立金+国庫負担の総額と支給する年金金額がバランスする(=同額になる)事が大前提です。少子高齢化に伴い現役世代の絶対数が少なくなってゆく中では、保険料収入の拡大を期待する事は難しく、さらに国庫負担については2分の1と決められた中では、支給年金金額を下げてゆくことによリ収支のバランスを取るしか方法は有りません。結果、年金金額は減る方向になります。 その事実を正しく認識する事、その上で自分としては何が出来るかを考え、生活してゆくことが求められています。 政府の各部門行われている論議に注目したいと考えます。

 

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防災の日にリスクについて考える

 今日 9月1日は防災の日です。 大正12年(1923年)9月1日に神奈川県を震源とするマグニチュード7.9の大地震が発生し、大きな被害が発生しました。各地で防災の日に関連した行事が行われており、私たちもこれから起こるかもしれない自然災害に対する備えを行ってゆく必要があります。

 この機会にこのウエッブページに関連して年金に関するリスクについて考えたいと思います。 法律文化社から江口隆裕氏が出されている「変貌する世界と日本の年金」の中で年金に関する三つのリスクが挙げられています。

(1)長生きリスク  個人として平均寿命より長生きする個人としての長生きリスクとある世代がそれ以前の世代よりも長生きする「世代としてのリスク」が有る。

(2)少子化リスク  年金の負担者たる現役世代を長期的に減少させるため、賦課方式の下で現役世代の負担を累増させる。

(3)運用リスク   実際の運用利回りが予定利率を下回る運用リスク。

 私自身、前職では情報セキュリティ管理の責任者をしておりましたが、各職場での情報セキュリティ管理の基本は、リスク分析であり、そのマネージメントです。企業では自部門あるいは自社にどんなリスクが有ると認識する事から始まり、その認識したリスクに対してどのように対処するかの活動をマネージする事が必要であり、それを継続してPlan-Do-Check-Actionで改善してゆく事で改善を生むことが出来ます。

 個人の生活についても全く同様です。我々の大事な年金についても同じことが言えます。

 防災の日に当たり、自然災害に対する対策だけでは無く、それ以外の身の回りのリスクについても認識する機会にしたいと考えます。

 

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平成27年度 主な税制改正要望の概要 (年金に関して)

 平成27年度予算についての各省庁からの概算要求が出て、初めて100兆円の大台を超える予算となるかとの議論が開始されますが、それに関連して各省から税制改正の要望も出てきており、厚生労働省としての要望の概要の発表がありました。

 ここでは、私共の関心が高い年金の関する内容を取り上げたいと思います。

 以下の通り、企業年金制度についての税制措置について要望が出されています。

 企業年金制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置(所得税、法人税、個人住民税、法人住民税、事業税) 要望内容 確定拠出年金制度をはじめとする企業年金制度等については、施行後約10年を経て見直しの時期になるとともに、「「日本再興戦略」改訂2014」においても国民の自助努力促進の観点から制度の見直しを行うこととされていることから、現在、社会保障審議会企業年金部会において制度のあり方の検討を行っており、その結果を踏まえて税制上の所要の措置を講ずる。

現状(要望の背景)

○ 国民の老後所得については、公的年金と私的年金を組み合わせた形での制度的保障が国際的な流れにある中で、我が国においても企業年金等の役割は高まる傾向にあり、中小企業や一般企業が取り組みやすい制度改善といった、企業が企業年金を実施・継続するための見直しが求められている。

○ また、若年層や女性を中心に、ライフコースが多様化し、働き方の複線化・多様化が顕著になる中、個々人のライフコースに合わせた老後の生活設計を支える仕組みが必要。 加えて、「貯蓄から投資へ」という流れも踏まえて、確定拠出年金制度等の見直しを検討する必要がある。

○ このため、平成26年6月から、「社会保障審議会企業年金部会」において、企業年金制度等のあり方について議論を開始したところであり、先般の部会で以下の通り検討課題を整理したところ。

Ⅰ 企業年金等の普及・拡大 ①一般企業向けの取組 ②中小企業向けの取組

Ⅱ ニーズの多様化への対応 ②    柔軟で弾力的な制度設計 ②ライフコースの多様化への対応

Ⅲ ガバナンスの確保

Ⅳ その他 ①    現行制度の改善 ②    公的年金制度や税制等との関係 ○本年秋以降、上記検討課題に沿って同部会において具体的な検討を行う予定。

  私のブログで7月31日に企業年金の事を取り上げましたが、定年後に十分な年金を受け取り豊かな老後を過ごせるようにするには公的年金に上乗せする企業年金が欠かせない制度であり、特に受給額の点からも現役世代にとって特に重要な課題です。ただし、企業年金の普及は会社員全体の40%と普及が進んでいるとは言えず、企業がリスクを負担するのか?社員がリスクを負担するのか?課題があります。今年検討している新制度はその中間のハイブリッド型の様でそれがこの税制改正に関係してきているのだと思います。

高齢期における社会保障に関する意識調査報告書(平成24年度)

 昨日(8月29日)、平成24年の高齢期における社会保障に関する意識調査報告書が厚生労働省から発表されました。

 1から15の質問がされており、それぞれの年齢層での傾向がはっきり出ています。

1 老後感 ・「老後生活」のイメージは5割以上が年金受給生活 老後の生活といった場合、どういう生活を思い浮かべるかについては、「年金を受給するようになった生活」が最も多く 54.0%、次いで「仕事から引退したり、仕事を人に任せるようになった生活」が 38.4%、「老化に伴い体の自由がきかなくなった生活」が 34.7%、「子どもが結婚したり独立した後の生活」が 14.3%となっている。性別にみると、男性女性ともに「年金を受給するようになった生活」の割合が最も多くなっているが、次に多いのは、男性では「仕事から引退したり、仕事を人に任せるようになった生活」で 46.6%となっているのに対し、女性では「老化に伴い体の自由がきかなくなった生活」が 36.6%となっている。

2 老後とは何歳からか ・老後は「65 歳から」と「70 歳から」に分かれる 何歳ぐらいから老後と考えるかについては、「70 歳から」が 32.0%、「65 歳から」が 28.6%と、ほぼ同じ割合になっている。年齢階級別にみると、他の年齢層に比べ、若い世代では「60 歳から」の割合が多くなっているのに対し、高年齢層では「75 歳から」「80 歳以上」の割合が多くなっている。

3 老後の不安 ・最も不安なのは健康 老後において最も不安に感じるものは、「健康の問題」が最も多く 45.7%、次いで「生活費の問題」が 35.1%となっている。年齢階級別にみると、若い世代では「生活費の問題」の割合が多くなっているのに対し、高年齢層では「健康の問題」の割合が多くなっている。

4 就労希望年齢 ・生涯働き続けたいとする者が約8% 何歳まで働きたいかについては、「65 歳まで」とする者が 27.3%、「60 歳まで」とする者が19.6%、「70 歳まで」とする者が 17.6%となっている。また、「生涯働き続けたい」とする者は 7.7%となっている。年齢階級別にみると、年齢が高くなるにつれて、働きたいとする年齢が高くなっている。

5 老後の働き方 ・日数や時間を減らしたいとする者が約5割 老後に働く場合、どのような働き方を希望するかについては、「働く日数を減らしたり、時間を短くして働きたい」の割合が 53.2%、「老後は働かずに過ごしたい」が 27.3%、「現役世代と同じようにフルタイムで働きたい」とする者は 5.6%となっている。

6 老後の収入源 ・最も頼りにするのは公的年金 老後の生計を支える手段として最も頼りにする(1番目に頼りにする)収入源は、「公的年金」が最も多く 59.5%、次いで「自分の就労による収入」が 16.7%となっている。年齢階級別にみると、65 歳以上では「公的年金」が8割弱を占めているが、若い世代では「自分の就労による収入」「貯蓄または退職金の取り崩し」「配偶者の就労による収入」など、「公的年金」以外の割合が多くなっている。これを世帯の生活意識の状況別にみると、ゆとりがあると感じている世帯層では、他の世帯層に比べ「貯蓄または退職金の取り崩し」「家賃や銀行の利子などの資産収入」の割合が多くなっている。また、老後の生計を支える手段について、1番目に頼りにするものと2番目に頼りにするものの組合せをみると、「公的年金」と「貯蓄または退職金の取り崩し」を選択した者の割合が25.3%と最も多くなっており、次に「公的年金」と「自分の就労による収入」を選択した者が9.5%となっている。

7 老後の生きがい ・老後の生きがいは教養・趣味を高めること 老後の生活の中で生きがいを感じることは、「教養・趣味を高めること」が最も多く 46.5%、次いで「子どもや孫の成長」が 43.0%、「家族との団らん」が 35.7%となっている。性別にみると、男性は「教養・趣味を高めること」が 46.1%で最も多く、女性は「子どもや孫の成長」が 46.9%、「教養・趣味を高めること」が 46.8%となっている。また、「働くこと」「スポーツをすること」の割合は男性の方が多く、「子どもや孫の成長」「友人や地域の人との交流」の割合は女性の方が多くなっている。

8 老後生活における子どもとの同・別居について ・子どもとの同居希望が減少傾向 現在、子どものいる者について、老後生活での子どもとの同居意識をみると、同居を希望する者は 27.1%となっており、過去の調査結果と比べると、減少傾向となっている。同居を希望する者の内訳をみると、条件なしで「同居したい」とする者が 15.7%、「元気なうちは別居し、病気になったら同居したい」が 6.7%、「配偶者がいなくなったら同居したい」が 4.7%となっている。一方、別居については、「子どもが近くにいれば別居でもよい」が 38.3%、条件なしで「別居したい」が 11.0%となっており、合わせて 49.3%を占める。

9 年をとって生活したいと思う場所 ・年をとって配偶者がいなくなり一人となった場合、在宅で生活したい者が約8割 年をとって「配偶者がいなくなり一人となった場合」にどのような場所で生活したいかについては、「住み続けた自宅(子どもの家への転居を含む)」(68.3%)などの在宅での生活を望む者が 80.9%となっている。年齢階級別にみても、すべての年齢階級で「住み続けた自宅(子どもの家への転居を含む)」が大きな割合を占めている。 ・介護を必要とする場合、在宅で生活したい者が約4割、施設が約3割 年をとって「介護を必要とする場合」にどのような場所で生活したいかについては、「住み続けた自宅(子どもの家への転居を含む)」(18.7%)などの在宅での生活を望む者が 43.1%、「特別養護老人ホームなどの施設」が 29.8%、「病院などの医療機関」が 9.2%となっている。年齢階級別にみると、すべての年齢階級で「特別養護老人ホームなどの施設」が多くなっている。 ・人生の最後をむかえるときは、在宅で生活したい者が約4割、医療機関が約3割 年をとって「人生の最後をむかえるとき」にどのような場所で生活したいかについては、「住み続けた自宅(子どもの家への転居を含む)(37.5%)などの在宅での生活を望む者が 41.3%、「病院などの医療機関」が 27.9%となっている。年齢階級別にみると、年齢階級が上がるにつれ、「住み続けた自宅(子どもの家への転居を含む)」の割合が少なくなり、代わりに、「病院などの医療機関」の割合が多くなっている。

10 自宅で介護される場合の状況 ・家族と外部の者(ホームヘルパーなど)の両方からの介護を受けたい者が約6割 年をとって介護が必要となり、自宅で介護を受ける場合については、「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし、あわせて家族による介護を受けたい」とする者が 34.2%、「家族の介護を中心とし、ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」が 27.1%となっており、家族と外部の者(ホームヘルパーなど)の両方からの介護を受けたい者が約6割を占めている。

11 今後増えて欲しいと思う介護関係の事業所・施設 ・訪問介護・看護サービスを提供する事業所とする者が約5割 今後 10 年間で家の周りに今以上に増えて欲しいと思う介護関係の事業所・施設については、「訪問介護・看護サービスを提供する事業所」が最も多く 49.1%、次いで「通い、泊まり、訪問が一体的に提供される小規模多機能型居宅介護事業所」が 36.5%、「自宅から通って利用するデイサービスを提供する事業所」が 33.3%、「高齢者のためのサービス付きの住宅」が 30.9%となっている。

12 老後生活と社会保障(年金、医療、福祉など)の関係について ・足りない部分は社会保障でみてもらいたいが過半数 老後生活と社会保障の関係については、「老後の生活の準備はまず自分でするが、全部は出来ないので、足りない部分は社会保障でみてもらいたい」とする者が 52.8%と過半数を占めている。平成18年の調査と比較すると、「老後の生活の準備はまず自分でするが、全部は出来ないので、足りない部分は社会保障でみてもらいたい」とする者は 51.1%から 52.8%と若干増加しているのに対し、「将来のことは予測できない面があるので、自分で準備するといっても限界がある。社会保障のための負担が重くなってもよいから、老後の生活はなるべく社会保障でみてもらいたい」とする者が 23.9%から 21.5%と若干減少している。 年齢階級別にみると、全ての年齢階級で「老後の生活の準備はまず自分でするが、全部はできないので、足りない部分は社会保障でみてもらいたい」が最も多いが、若い世代では「老後の生活は自分が考えるべきで、若いときからその準備をする。社会保障にはあまり期待しない」の割合が多くなっているのに対し、高年齢層では「将来のことは予測できない面があるので、自分で準備するといっても限界がある。社会保障のための負担が重くなってもよいから、老後の生活はなるべく社会保障でみてもらいたい」の割合が多くなっている。

13 重要だと考える社会保障の分野について ・重要だと考える社会保障は、老後の所得保障(年金)とする者が約7割 重要だと考える社会保障の分野は、「老後の所得保障(年金)」が 71.1%、次いで「高齢者医療や介護」が 48.2%、「医療保険・医療供給体制」が 37.6%、「子ども・子育て支援」が 29.5%、「雇用の確保や失業対策」が 27.2%となっている。年齢階級別にみると、「子ども・子育て支援」「雇用の確保や失業対策」は若い世代で多くなっているのに対し、「老後の所得保障(年金)」「高齢者医療や介護」「健康の保持、増進」は高年齢層で多くなっている。 ・今後充実させていく必要がある社会保障は、老後の所得保障(年金)や雇用の確保・失業 対策などと考える者がいずれも4割程度 今後、更に充実させる必要があると考える社会保障の分野は、「老後の所得保障(年金)」が 41.0%、次いで「雇用の確保や失業対策」が 39.4%、「高齢者医療や介護」が 37.2%、「子ども・子育て支援」が 35.9%、「医療保険・医療供給体制」が 35.6%となっており、いずれも4割前後となっている。年齢階級別にみると、「老後の所得保障(年金)」「子ども・子育て支援」は若い世代で多くなっているのに対し、「健康の保持、増進」は高年齢層で多くなっている。

14 社会保障の給付と負担の関係について ・「社会保障の給付水準を維持し、少子高齢化による負担増はやむを得ない」と考える者が4分の1社会保障の給付と負担の関係については、「社会保障の給付水準を維持し、少子高齢化による負担増はやむを得ない」とする者が 25.9%、次いで「社会保障の給付水準をある程度引き下げつつ、ある程度の負担増もやむを得ない」が 18.3%となっている。年齢階級別にみると、高年齢層では「社会保障の給付水準を維持し、少子高齢化による負担増はやむを得ない」が3割と多くなっている。これを、世帯の家計支出額(月額)別にみると、全ての階級で「社会保障の給付水準を維持し、少子高齢化による負担増はやむを得ない」が最も多いが、家計支出額が多くなっていくにつれて「社会保障の給付水準を引き上げ、そのための負担増もやむを得ない」の割合が多くなっている。

15 少子高齢化が進行する状況における高齢者と現役世代の負担水準について ・今後見込まれる負担増については、「高齢者の負担増はやむを得ない」「現役世代が負担すべき」とする者がそれぞれ約3割 少子高齢化が進行する状況における高齢者と現役世代の負担水準の考え方については、「現役世代の負担の上昇を緩和するために、高齢者の負担が今より重くなることはやむを得ない」とする者が 30.4%、「高齢者の負担は現状程度で留めるべきであり、少子高齢化による負担増は、現役世代が負担するべきである」とする者が 27.0%となっている。年齢階級別にみると、「現役世代の負担の上昇を緩和するために、高齢者の負担が今より重くなることはやむを得ない」の割合は、50 歳代で最も多くなっている。また、「高齢者の負担は現状でも重いので負担を引き下げ、現役世代の負担を大幅に増やすべきである」の割合は、70 歳以上が最も多くなっている。これを世帯の所得階級別にみると、「現役世代の負担の上昇を緩和するために、高齢者の負担が今より重くなることはやむを得ない」の割合は、所得階級が上がるにつれて多くなっているのに対し、「高齢者の負担は現状でも重いので負担を引き下げ、現役世代の負担を大幅に増やすべきである」の割合は、所得階級が下がるにつれて多くなっている。

 社会保障の問題は、自分の事、自分の世代の事だけを考えるのではなく、自分の子供、孫あるいは自分の親あるいは祖父母を含めた社会全体を考えて行うべき事で、更に短期的な発想・対策では無く長期的な発想・対策が求められます。ここに、日本社会の事だけでは無くグローバルな世界の動き、為替、経済、環境問題、食糧問題まで含めた広い範囲を考えた対策が必要です。 非常に難しい問題で、簡単に答えは出ませんが、まず必要な事はこれらの事実を把握し、自分としては何が出来るかを考えることだと思います。毎朝のラジオ体操、毎日の規則正しい生活、暴飲暴食の無い有るべき食生活、これらは自分が努力すればできることでありこの辺の所から進めてゆきたいと思っております。 また、質問6.の老後の収入減の質問に対する意識として公的年金の割合が大きくなっています。私共 社会保険労務士事務所プラムアンドアップル海外年金を専門としておりますが、一般的に認識が低く、貰い忘れが多いとされております海外年金について、受給資格がある人への呼びかけと確実な受給獲得を目指して活動しており、その活動も一つの社会保障問題への活動ではないかと考えております。

公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会が開催されました。

 昨日、霞が関の厚生労働省内に置いて、「公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会」が開催され、傍聴してきました。

 この検討会の目的は「市町村における国民年金業務の適正かつ円滑な業務運営の推進および被保険者や受給者等の国民年金制度の理解促進を図るため、国民年金の手続きや保険料納付促進を図るための動画・リーフレット等の作成や市町村の国民年金担当事務職員向けの業務支援ツールの作成及び通信研修をモデル実施する事」となっております。

 首都圏等では、年金に関する相談業務を行っている年金事務所が設置されていますが、年金事務所は全国に312か所のみとなっており、近くに年金事務所が無い場合は、管轄の市町村でその対応をしております。国民年金に従事する市町村の職員は1万5千人ほどでその83%は他の職務との兼任職員であり、かつ全市町村の31%が事務経験年数3年以下の職員のみで業務を実施しているのが現状の様です。

 確かに市町村役場で取り扱う業務は山の様な種類の業務があり、国民年金専任者を置くことには課題があり、かつ非常に複雑で個人個人の事情により異なる対応となる年金について、市町村の職員が精通する様になることもかなり困難であることは想像できます。 このような状況の中で市町村での円滑な業務運営をはかり、国民に年金制度の理解促進を勧めようと具体的な取り組みが開始されるという訳です。

 大きく3つにモデル事業を分割し、コンペを経て選ばれた業者さんからのプレゼンテーションがありました。

 プレゼンテーションの中には若年層に対する教育も含まれており、まだまだ低い国民年金保険料の納付率を上げてゆくために、高校や大学で年金についての授業を設け年金がいかに大事であるか、社会保障制度とは何かを学んでもらう機会を設けることも重要との話も出ていました。

 昨日は第1回目の検討会で、来年の3月までに具体的な事業を勧めようと言うスケジュールも開示されました。 今回初めてこのような検討会に参加しましたが、年々複雑になってゆく年金(今回は国民年金のみについての討議ですが)を厚生労働省としてどのように国民に分かりやすく、かつ実業務を行っている市町村での課題を改善するために策を設けている事が理解でき、私どもの事務所のミッションでもある「定年後の安心の提供」「年金知識の普及」に努力してゆく事の意味を再認識する機会となりました。

2014年8月28日 | カテゴリー : 年金 | 投稿者 : naruse163